
明日はバレンタイン!下賤なる私めにチョコをお恵みください!!!
バレンタインにチョコを送るってのは、クリスマスにチキンを食べるのと同じく企業の戦略というのが世間一般に知れ渡って久しく、日本以外でチョコなんて渡さねーよwwというモテない男たちの叫びが今にも聞こえてきそうな昨今。
僕も例にもれずバレンタインに中指を立て続けて生きてきたわけだったが、社会人にもなるとバレンタインやクリスマスなんて行事に一喜一憂することはなくなり、何も変わらない、いつもどおりの平日に少しづつ変わっていくのだった。
まあとはいえ?
心の奥底に、ほんのわずかながら期待してるのも事実。
も、もしかしたら・・・!
そんな気持ちを持っていつもより少し時間をかけて歯を磨いたりするかわいい一面も持っているのが僕である。
だが現実は冬の夜風のように厳しく、もてない男というのは結局歯を少し長く磨いたくらいではモテるわけないのだった。というよりバレンタイン当日の行動がチョコに変換されるわけないことに気づけないのだろうか。なにがかわいい一面か。だいたいみんな少なくとも前日には用意してる。まあ仮に歯を少し長く磨いたことが効果があったとして
「あ、この人いつもより歯が清潔・・♡ちょこあげよう・・・♡」
ってなる女は問答無用でやばい。チョコを貰う前に逃げるべきだ。
話が脱線してしまった。
バレンタインを憎む僕だが、そりゃ学生時代に限って言えば女子生徒が列をなし、チョコを渡しに来た。
朝登校すると下駄箱に入れられているチョコ。
教室に入って教科書を取ろうと引き出しに手を入れたら入っているチョコ。
休み時間トイレに行こうとすると呼び止められる僕。「先輩、ちょっといいですか・・・♡」
放課後の出待ちも結構な数で時間がかかったよね。
まあそんな経験も結構してきたわけだけど、、、
なんだよその目。
本当だよ、なんだよ!いいだろ!ちょっと見栄はったって!嘘ついたって俺のことみんな知らねーしばれないよ!いいじゃねーか!!
過去を捏造しはじめたらいよいよ人間は終わりである。
しかし考えてほしい。バレンタインなんてものがあるから、こうやって傷つく人間がいるということを。非モテの諸君!立ち上がれ!今こそバレンタインに反旗を翻せ!
バレンタインにチョコを渡すなんてことを流行らせた企業はどこのどいつだ!明治か!森永か!
不買だ!非モテの力で悪徳企業を潰すんだ!!!!!
今日も明日も予定のない僕は、きっと明日も一人家に帰ってビールを開ける。
帰り道手をつないで歩いているカップルに向かって中指を立てる。
バレンタインなんてファックだぜと叫ぶ、僕こそがロック。
カレンダーが真っ白な僕は明日はおろか、来月だってきっと10年後だって予定はない。
そんな僕に、一通のメールが届いた。
--------------------------------------------
差出人 : ニコニコ動画配信スタッフ
送信日時 : 2020年2月13日 17:42:01
宛先 : xxxxxxx@nicovideo.jp
件名 : バレンタインのご予定は?
--------------------------------------------
ドワンゴ、その喧嘩、買った。